筒井信之 編著/制作・樹林舎 発行・人間社/2010年10月
『これからの時代に大切な視点は「社会資本と自然資本」「経済と環境」「自然災害に対する国土の保全」に配慮したバランスの取れた国土経営が大切な時代になっている。 そのためには自治体の圏域を自然の摂理に従って決めることが最重要になっており、流域環境圏を圏域とする郡の制度を新たに定めるべきである。
すなわちこれからの人間社会は、自然資本・社会資本・経済資本をバランス良く調和させながら全ての社会制度を新たに確立しなければならない。』 本書は筆者のこの思いから。区分した地図をもとに開催した2回のシンポジウムをまとめたもので、本書の出版を契機に広く世に問いかけたいと思います。
流域環境圏というのは、見方を変えると、流域の循環共生圏というとらえ方をしていて、21世紀、社会づくりの基本単位というふうに考えることが、これからの時代には必要なのではないか。
武内 和彦
国連大学副学長 東京大学大学院 教授
国連大学副学長 東京大学大学院 教授
こういう地方行政の単位があるという、きちんとした原始的な根拠を持った立脚点の提案は、日本国の中で初めてなのではないか。これをベースにしてみんなが議論していくというのは、とても面白いことです。
竹村 公太郎
財団法人リバーフロント整備センター理事長
財団法人リバーフロント整備センター理事長
私は日本だけではなくて、今、まさに環境が激変している中国に関しても、こういった考え方を日本から世界に発信していく。役割がこの流域圏の考え方にはあるのではないかと思っております。
石川 幹子
東京大学大学院 教
東京大学大学院 教
シンポジウムより抜粋